気持ちがほっとするあったかい空間と 暮らしが楽しくなる間取りです。

・坂町の空き家バンクを利用して購入
・購入費用は870万円/リフォーム費用1500~1600万円(内:自宅部分約800万円)
・改修費用を抑えるため、大工さんと話し合ってリフォーム
・自宅兼放課後等デイサービス

気持ちがほっとするあったかい空間と 暮らしが楽しくなる間取りです。

坂町

【自邸兼事業所】

坂町は、広島の中心街から車で約20分とアクセス抜群でありながら、海あり、山ありの自然環境に恵まれた町。広島市佐伯区五日市から移住してきた武岡さん。保育所に通うお子さん3人の5人家族。古民家を改築して完成させた、楽しく暮らせる居住スペースと、夢をかなえた事業所スペースを見学させてもらった。

坂町に移住したきっかけを教えてください。

坂町に会社があることから坂町商工会に入り、そこから空き家対策委員会に参加。活動を通じて現状を知るにつれ、買って住んでもいいのでは、と思うようになってきたんです。そこで、長年、福祉に関わってきた妻と相談して、障害のあるお子さんや発達に特性のあるお子さんが、放課後などに利用できる福祉放課後等デイサービスを兼ねる家を探すことにしました。

2016年の夏から探し始めて、すぐ探し当てたのがこの家です。太く立派な梁にひと目惚れしました。

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どのようにリフォームを進めていきましたか。

母屋の2階と、納屋、牛舎を住居部分に。2階はもともと宮大工の弟子を住まわせていた場所らしく、3畳の狭い部屋が3部屋の9LDKという変わった間取りでした。

BEFORE:左から2階部分、梁、土間

BEFORE:左から2階部分、梁、土間

 

リフォームに着手したのは11月。空き家だった時間が長かった分、さまざまな問題にぶち当たりながらの作業に。なかでも、建物のゆがみを戻す作業が大変でした。本来の建物を生かすために、柱に柱を継ぎ足してどうにか垂直に。悪戦苦闘しながら、なんとか「放課後等デイサービス『ハピネス』」の12月オープンに間に合わせました。

自宅部分は後回しにして、通いながらゆっくりリフォームしました。

リフォームコストをなるべく抑えるため、自分たちでできることは自分たちで。あとは地元の大工さんを集めて、一緒に考えながら造っていきました。

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放課後等デイサービスのこだわりポイントを教えてください。

放課後等デイサービスのスペースでこだわったのは、庭を一望できる大きな窓です。うっそうと茂っていた庭の木を全て伐採して、友人と一緒にウッドデッキを手作り。遊べる空間を広く設けています。

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室内は、4部屋を一つにつなげ、子どもたちがのびのびと過ごせるように、開放的な空間に。お手洗いは動きやすいように、大きなスペースを確保しました。もう一つのこだわりが、木目、梁を生かした自然の温もりを感じる土間。ドライフラワーをディスプレーしたナチュラルな香りと配色で包まれた空間は、子どもたちにも人気です。%e2%98%85dsc_2982

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放課後等デイサービスのコンセプトは?

空間全体のコンセプトは、おじいちゃん、おばあちゃんの家に来たみたいな落ち着ける場所、です。

落ち着ける空間にしながらも、お子さんそれぞれの特性に合わせた、特性支援を心がけています。環境を整理し、何をどこでしたらよいのかを、明確に提示する、物理的構造化や、視覚支援も取り入れ、通ってくださる方たちが、将来自信を持って、生活していけるよう支援しています。

この施設を造るにあたって、周囲の反応はさまざまでした。放課後等デイサービスがどういったものなのか知らない方も多かったですね。だからこそ、これからもっと近隣の方にも気軽に入っていただける空間にしていきたいです。子どもたちと地域の方たちの、ふれあいの機会をつくることはもちろん、お母さんたちのワークショップなどを実施して、地域に開かれたコミュニケーションスペースになれたらいいなと思います。

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居住スペースのこだわりポイントを教えてください。

もともと納屋や牛舎だったところをリビングキッチンにしました。天井が低かったので、地面を60~70センチ、手で掘って広げました。この作業が本当にきつかった(笑)

2階は子どもの遊び場と、吹き抜けの渡り廊下は勉強スペースに。(今はリビングで勉強していますが)気に入っている部分は、部屋ごとに壁紙を変えて変化をもたせているところ。楽しい空間になっています。

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%e2%98%85dsc_2930妻のいちばんのお気に入りはリビングキッチン。以前の家はリビングとキッチンが別々だったため、料理をつくっているとき、子どもたちを見守ることができなかったので、ここならご飯を作りながら子どもたちの様子を見ることができるので安心です。

微妙な段差や隙間は、どうしても動かせなかった土台や壁の名残。大工さんとアイデアを出し合って、上手にデザインの一部として空間に馴染むように作ってもらいました。

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空き家を探されている方にアドバイスをお願いします。

古民家は、今だったらなかなか建てられない、木材や技術が詰まっています。注文住宅では出せない個性あります。子どもたちも自分たちで、秘密基地を作って、毎日いろんな遊びをしており、とっても楽しいお家と喜んでくれています。

いざ住むとなったら改修はもちろん、地域に馴染むことも大変だと思いますが、古民家にはそれを上回るほどの面白さがあります。惚れ込めるような空き家と出合い、自分たちらしく住まいづくりを楽しんでもらいたいですね。ほかの人たちと同じ、、が嫌な人には絶対おススメしたいです。

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移住者の先輩として、今後の目標を教えてください。

坂町は昔ながらの町なので、なかなか売り物件も出ないで、外からの人を受け入れない雰囲気があります。でもそれはこれまでに経験が少ないからだと思うんです。

今、事業の一つとして、休耕地を活用してグランピングのキャンプ場を造ることを着々と進めています。

外からやってくる人と地元住民との交流が広がるよう、いろんな機会をつくっていきたいですね。

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